幻想俯瞰飛行

生存記録を兼ねて長文を書くためのブログ。文章読んだり書いたりします。 

ASIAN KUNG-FU GENERATION × FEEDER Tour 2017 12月7日/8日(豊洲PIT)

アジカン×FEEDERスプリットツアー、豊洲PIT二日間行ってきました。
一応ライブに行った記録だけは残したいんだけど、セトリとかMCとか自分で覚えてるわけじゃないし、他の方のをそのまま持ってくるのもどうかという感じなので、もう箇条書き的に断片的に書いていこうかなみたいな感じで自分用のメモです。そんな感じのゆるさなので、事実誤認等ありましたら申し訳ない。

・一日目

テナー→アジカンFEEDER
テナーは自身のトリビュートでアジカンが演奏した曲ということでセンスレスストーリー~、本当はこれをやってほしかったとTENDERをやったのがおおーと思いました。曲選自体もいいけど、こういうことを言える信頼関係が垣間見えて素敵ですよね。しかしセンスレス~はノリにくいな……周りで結構戸惑ってる人がいてちょっと笑った。全然関係ないんですけどFrom noon till dawnを聴くと手が勝手にjubeatの譜面を叩きはじめるようになってしまった。ワンマン行こうと思ってて行けなくなったので観れてよかったです。
アジカンはSAIに続きサイレン始まりだったり無限グライダーやったりぶっ飛ばしてて楽しかったです。リライトの間奏のコール&レスポンスでは後藤さんが延々「芽生えてた感情切って泣いて」を繰り返したかと思うとだんだん声を潜めはじめ、会場もそれに倣い、極力ボリューム絞った応酬に笑いが漏れ、しびれを切らした山田さんがベースのフレーズをブチ込む一幕もあって楽しかった。あと新曲も良いぞ……(後述)。
FEEDERはこの日初見。自分が離れてた頃のナノムゲンに来てたんですよねー。以前から聴いたことある曲はあったんだけど、ちょっとspotifyで聴いてみたりしたくらいで、事前知識はそんなになかったです。UKロックのいい意味での湿っぽさを保持しつつも、悪い意味での(というとアレですけど。偏見です)それらがない、すんなり入りやすいサウンドで好きだなーと思いました。あと美メロよなー。Insomnia好きだなー(insomniaって歌詞で言ってくれるので洋楽のタイトルが覚えられない三歳児でもすぐ覚えた)。
アンコールではFEEDERのhigh→アジカン&ホリエさんが登場、NirvanaのBreedを皆で演奏する大団円。「She said!」と皆で叫んで会場が一つになった瞬間でした。
余談ですが自分はこの曲の題名がずっと思い出せず(洋楽の題名に弱すぎでは?)、あー知ってるわ~あの曲だわ~あの曲だよな~とか思いながら盛り上がってて、後でググったらNevermind入ってる曲だったのでですよねーとなった。聴いててよかった高校生時代の自分。知識無オタクなので後でググって知ったけど、こういう歌詞の曲で会場が一体化してシンガロングできるのって音楽の妙ですよねぇ。

ツイッターには書いたんですが、中央上手側くらいで観られたため、余裕をもって周りの状況が見渡せて、いろんな人が楽しんでる姿を見られたのも楽しかったです。アジカンのときRe:Re:やループ&ループで顔を見合わせてニッコリ笑い盛り上がってたお兄さん二人組、めっちゃ素敵でした。リライトではやはり爆発的な盛り上がりで自分の位置にも限らず雄叫びが会場を満たしていて、サビ前で感極まりすぎたのかギャアア○△□×※ーーー!!!みたいなもう言語化不可能な叫び声を上げていた人が印象的。あと会場でのことじゃないんですけど、終演後に近くにいたFEEDERファン(恐らく世代の方なんだろうなぁ)が「今日のグラントは楽しそうだったなぁ」「フジロックの話してたけど来るのかなー」とやりとりされてたのが聞こえてこっちまでほっこりしました。こういうのもライブの楽しさかなぁ。自分もFEEDER詳しい人に解説してもらいながら聴きたかった。

終演後に買おうと思ったらFEEDERベスト完売してて泣いた。

・二日目

アート→FEEDERアジカン
アートはNANOで観たことあった気がしたけどその日行った記録が見つからないので初見かなー。九年前のこと覚えてねえ……。世代的には合ってるんだけど数曲しか知らないレベルでお恥ずかしい。
二日目は最初上手寄り二列目くらいで観れてたので、戸高さんの轟音ギターが間近で余すところなく観れてむちゃくちゃ楽しかったです。かっこいいギタリストですね……素敵だ……。木下さんの独特のボーカルといい音に酔えるバンドやなーと思ったのでちゃんと聴いていきたいです。ゴッチの好きな曲、と言いつつFADE TO BLACKをやらない、と思わせておいて最後にやってくれたんですね。ええなあそういうの。てかベース中尾さんなんですねー! すごいなー! 木下さんのたどたどしいMCも味があって笑いました。
FEEDER二日目。アガりどころがなんとなくわかってきたし、メンバーに煽られるのも近くで観れるんで(タカさんめっちゃ近かったわー!)、一日目でゆっくり聴けたのもあり、今日は盛り上がろう、とファンの方々に紛れてギャー!とやってきました。すっごい激しいな! ダイバーも出てたみたいで。Lost&Foundでもみくちゃにされてもうわけわかんなくなりながらも跳びまくって楽しかったけどたいりょくはなくなった。Just a DayとかFeeling a Momentではもう誰のファンとか関係なしに皆で合唱してめちゃくちゃ楽しんでしまった。FEEDERファンの方々ありがとうございます。
この日思ったのは、FEEDERって音が太いんだけどそれが嫌味に響かなくてすごいなと。アジカン含め日本のバンドだと、バスドラの音がお腹にグエッって響いて気持ち悪くなることがあるんですけど、FEEDERはその嫌な感じがなかった。専門的なことは全くわからないので何とも言えないんですけど、そういうところも含め音作りからして日本のバンドとは違う感じがするし、正直アジカンよりすごいな(キャリアからして当たり前なんですけどね)と感じてしまった。
トリのアジカン。楽しかったのは楽しかったんですが、流石に前方は体力消耗がヤバくて中盤のMCでいったん抜けて後方で観ました。ブランクが長い自分が言えることではないかもですけど、久々にむちゃくちゃ激しいアジカンだったな……という感じ。前日に比べWonder Future曲ブチ込んできたのもあって本当に激しかった。
リライトは前日に続き謎小声タイムで笑いが起こっていたし、なんか「今日は時間押しちゃダメって言われてるんで……」とか言いながらもやっててじゃあやるなよ!笑って思ったし、むしろ前日よりバリエーション増えて長くなってたのでロックだなぁと思いました。笑。
ソラニンや今を生きては後方で踊れてよかったな、という感じ。荒野や今を生きてみたいな新しめの曲がちゃんと盛り上がるの、とてもいい状態だなーと感じます。特に荒野はかなり盛り上がっていたのでアジカンの新定番になるんじゃないかなーと。「ラルラルラ―!」の多幸感が半端じゃない。
アンコールはFEEDERメンバーが登場、アジカンに曲提供したSLEEPという新曲を演奏。あっこれむちゃくちゃFEEDERですね……うわかっこいいな……というアップテンポな曲でした。歌詞、もしかして英語→日本語って両方使われてます??? 歌詞あまり聴き取れなかったけど、もしや生者のマーチと地続きなんじゃないかな、という部分があり、どういう形でリリースされるのか非常に気になります。アジカンのやる生と死のテーマが何より大好きオタクとしてもな。
ラストナンバーは前日も演ったBreedを二バンド(昨日はFEEDERメインでしたが今日はアジカンメイン)+木下さんで。FEEDERメンバーがコーラスしたりわちゃわちゃステージで遊んでたのがすごいかわいかったです。ハッピーでピースフルなステージでした。

ベストが売り切れだったので聴いてなかった「ジェネレイション・フリークショウ」買って帰りました。

・総評とか思ったこと

アジカンは影響の樹系図をすごく大事にしているバンドで、10代の頃はそこに多大な影響を受けて様々な音楽に手を伸ばした記憶があるのですが、本当にそれが変わらないんだな、と再確認しました。アジカンにとってFEEDERって影響を受けてきたバンドで、いわば樹系図に連なる存在だと思うんですけど、そこが繋がったことも幸福だし、この会場に来ている人たちがさらにその樹系図の末端になっていくんだよなぁ、と思うと感動もひとしお。あと、やっぱビッグネームとの共演だけあって、アジカンの演奏にもすごいいい影響があったんじゃないかなぁと。相乗効果。アジカンも苦難の時代があったし、FEEDERもいろいろ乗り越えてきたものがあったわけで、なんかそういうことを思うと、この共演は感慨深いな、と思えてしまう。タカさんがおっしゃっていた通り愛だな。。。
自分としてもこんなスゲーバンドを観る機会をくれてありがとうという思いです。また来日したらぜひ観たいなぁ。今度は後ろでゆっくり。。。笑
あと、前述したように日本とUKのバンドの違いみたいなものが観られたのもよかったです。洋楽に明るくないので勉強になります。多分日本には日本のいいところがあるんだろうけど、他者のいいところは取り入れていけたらよいよね、と思う。
「未来、繋ぐ。」で喜多さんだったかなー、アジカンはスーパープレイヤーが集まったバンドじゃないということをちょっと自虐的におっしゃっていた気がするんですが、大学の軽音の友人たちで結成したわけで確かにそれはそうなんだけど、だからこそ手許にあるカードだけでどう切るかってところにめちゃくちゃ注力してるある種尖ったバンドであると思っているので、そういうアジカンの良さ(はつまり最大限自分たちのプレイスタイルに特化した曲の良さだと思う)が再認識できたのもよかったです。FEEDERのスゴさと比較して相対的にアジカンの武器を発見し直した感じ。

・生者のマーチについて

別枠を設けるくらい好きなんですけど、冒頭の泣きの3コードの時点でウワー!これ絶対好き!絶対好きでしょ!と思わされるゆっくりめのテンポの曲で、歌詞はインスタでちょろっと公開されてた通り死者と生者の話っぽいんですよこれ。仙台公演のMCでもそういう話をしてたっぽい(伝聞)んですが。生者はいつも死者の国と隣り合わせの世界にいるし、死者が生者を規定するし、生者はそれを背負って生きていかないといけねえんだよな……(こいついつも伊藤計劃の話してんな……)
歌詞の面では「マジックディスク」がすごい好きで、何故かというとアジカンというか後藤正文のやる死生観の話が好き(なのでソロ1stももちろん好き)なんですけど、そういう意味で自分の琴線にすごく触れる曲になりそうで楽しみです。クソデカすぎるテーマと相対しながらもそっと背中を押してくれるのがアジカンの良さだと思っているので。
曲の話しますね。テンポ的に海岸通りみたいな感じなのかなあと思うところもあったんですが、それよりもっと感情的というか激情的な側面があると思います。後半声を張り上げる場面もあってすごくエモーショナル。ラストのギターがまた泣きのギターで、荒野を歩けに続いてまた違うベクトルで歌うギターを堪能できる曲です。みんなonly in dreamsのアウトロ大好きだろ!?
生者のマーチというタイトル、聖者の行進にかけてるのかなとも思ったんですが考えすぎでしょうか。聖者の行進は死者の葬送に使われる黒人霊歌なので、テーマ的にも接続しているかなーと。死者が天国へ向かう行進と生者の地上での歩みで対比になるよね。まあ妄想かな……。妄想楽しいですね。
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